タッチ

もうひとつ、気になる言葉。
駅の改札口に、ICカードを当てる部分がありますね。スイカとかパスモとか、あの手のカードの認識装置です。あの装置にはたいがい、「タッチしてください」と書いてあります。
俺はそれを読んで、あそこにカードがふれるようにしているんだけど、まわりを見ていると、どうも、カードや財布であの部分を叩いている人が多い。それはタッチじゃなくてヒットなんじゃないか、と思うんだけど、みなさんあまり違和感なく、どかどか叩いて通っていく。
たぶんあの装置は、カードをかざすだけで情報を読み取れるものなんだよね。だから、ふれるだけで十分ですよ、という意味で「タッチ」という言葉を使っているんだと思うんです。きっと。
でも、意外とよくヒットされている。それがおもしろい。
「タッチ」という言葉に対するイメージの違いなのか、それとも、あの装置がヒットを誘発する形状なのか、よくわかりませんが、あんなにはっきりと「タッチ」と書いてある装置を、みんながヒットして通っていくさまを見るのは、なんともおもしろいです。言葉って本当に不思議。ハイタッチとか、そういうイメージなのかねぇ。実際、タッチするよりヒットして小気味よく出勤したほうが、気分はよさそうなんだよな。俺も今度、ヒットしてみようかな。