マンガビジネスの本

マンガ業界の本を読みました。
書名は『マンガ進化論』だけど、内容はマンガビジネスの現在をレポートするもの。マンガ表現の進化についてはさほどふれられていません。紙にとらわれない表現ができるようになるって話くらいかな。
マンガビジネスの膨張と破裂がよくわかって、おもしろかったです。マンガは、子どもの読みものとしてはじまって、進化して子どもも大人も読むものになって、全盛期を迎えた。それがいまは、大人は読むけど子どもは読まないものになりつつある、というような話。最近は、マンガを読まない子がけっこういるそうです。昔はクラス全員ドラゴンボール読んでたような気がするけどなぁ。世の中の動きってすごいね。
そんなわけでピークをすぎたマンガビジネスは、海外進出やデータ配信によって、新しい広がり方をしているんだそうです。でも、マンガ家も出版社もその手のコンテンツビジネスには鈍感で、権利関係のコントロールもままならないというような報告がされています。やー、時代は変わるなぁ。
この本自体、デジタルブックとして配信されたものの紙媒体化なんだそうで、いろんな意味で新しい本でした。でもこれ、書いてある内容は新しいしおもしろいんだけど、編集の手がまるで入っていないんだよなー。ひどい誤記が残っているし、人名も間違っているし。機動力と正確性を兼備するってのは、難しいことなんでしょうね。