ジェネラル・ルージュ

ジェネラル・ルージュの凱旋

ジェネラル・ルージュの凱旋

チームバチスタシリーズの1冊。舞台はいつもの病院。主役はジェネラル・ルージュと呼ばれる、救急外来の医師。彼が業務上の横領をしているんじゃないかという疑惑が立つ。その調査を、シリーズ主人公の田口医師がおこなう。
やー、今回も読みやすくておもしろかった。第1作に続いて、この本も会話が見せ場。医療ものなんだけど、手術のシーンや人の命を救うシーンよりも、医療や医療機関のシステムについて語り合うシーンのほうが熱い。著者の海堂さんは、一握りのスーパードクターを書きたいんじゃなくて、医療全体のことを書きたいんだね。きっと。やー、審問のシーンで、ジェネラル・ルージュが言いたい放題言っていて、スカッとしたわー。気持ちよかった。
このシリーズは、映画やテレビドラマにもなっているけれど、じつは映像向きじゃないのかもしれないなぁ。とにかく会話がメインだもんなー。こういう話をうまく演出するのは難しそう。