タイ・ローソン

今年もNCAAの放送がスタート。初戦はノースカロライナ大ターヒールズ×ケンタッキー大ワイルドキャッツ。主要メンバーが大学に残って万全の態勢で新シーズンを迎えたUNCに対して、ケンタッキー大のエースFパトリック・パターソンがどこまで食い下がれるか。
パターソンとUNCのCタイラー・ハンズブローの対戦が期待されましたが、ハンズブローは怪我で欠場でした。むう。UNCのスターターはPGタイ・ローソン、SGウェイン・エリントン、SFダニー・グリーン、PFディオン・トンプソン、Cタイラー・ゼラー。ハンズブローのところに7フッターのフレッシュマン、ゼラーが入る形ですね。去年3番で先発していたマーカス・ギンヤードは、この日は怪我で欠場。まぁ、グリーンがだいぶ伸びているようなので、戻ってもセカンドユニットでしょうな。や、ハンズブローがいなくてこのラインナップだもんなぁ。そりゃ強いわね。
名門ケンタッキー大はPGマイケル・ポーター、SGジョディ・ミークス、SFラモン・ハリス、PFペリー・スティーヴンソン、そしてCにエース、パトリック・パターソン。パターソンとミークスが中心で、ほかは全員ロールプレイヤーな感じでした。
試合はタイ・ローソンの速さとディオン・トンプソンの強さをいかして、UNCが圧倒。やー、地力が全然違ってましたね。試合開始当初からUNCが大量リードを奪って、そのまま終始攻め続けてましたよ。コンテンダーと、リビルディング・チームの対戦だったなぁ。スコアは77-58。UNCはゼラー以外全員、NBAに入ってもおかしくない感じですね。ローソンとエリントンのコンビはもう完成の域で、速攻がすごかった。フォワード陣からローソンに長いパスが出て、あっという間にボールをゴール下に持ちこんで、ローソンかエリントンがフィニッシュ。やー、ローソンが速い速い。なんだあれ。あれだけ速くてミスが少なくて、外からのシュートもあるなんてねぇ。そりゃNBA入りの話も盛り上がりますわな。スタッツは29分11p9a3s。エリントンは32分で3pt3-5の16p、グリーンが6p5r3a4s、トンプソンがポイントリーダーで20p9r。控えの新人フォワード、エド・デイヴィスが23分9p10r1bでした。横幅をいかして、どかどか攻め入るタイプのPF。ハンズブローとはタイプが違うから、彼が戻ってきても、デイヴィスの出番はありそう。ターヒールズ全体で16スティール16アシスト、ターンオーバーは10。ケンタッキー大からは28のターンオーバーを奪っています。完璧だね。ケンタッキー大では36分19p11r2bのパターソンが目立っていました。まぁ、負けはしたが、エースとしてのプレイはみせた、って感じでしたな。いやーしかし、UNCはスキがないね。去年控えPGをやっていたクェンティン・トーマスが卒業して穴があいたはずなんだけど、そこも新人PGのラリー・ドリューがそれなりに埋めていた。やー、すごいね。先発に速いリードガード、撃てるオフガード、器用なフォワード、身体能力の高いフォワード、エースのセンタープレイヤーがいて、ベンチにディフェンダーとビッグマン、そしてパスをさばけるPGがいる。こりゃもう盤石ですよ。1番から5番まで、全員20点とる力があるからね。誰か一人が止められても、ほかの人がどうにかできる。やー、今年はどこがUNCを倒すかってのが話題になりそうですな。すごいすごい。絵に描いたような強豪だ。
ちなみに、ハンズブローの穴は新人ゼラーが体を張って埋めていましたが、彼は試合終了間際に不用意なダンクで手首を負傷。今季絶望となりました。あーあーあー。残念だね。どうでもいい場面だったのになぁ。高い代償だ。ゼラーは、相手のターンオーバーを拾って一人でリムに向かって走り、バランスを崩しながらワンハンドで叩きこもうとしたときに、相手SFラモン・ハリスのチェックを受けて、着地に失敗。手を下にして落下し、骨をバキッと折ってしまいました。やー、今年のUNCで学べば、大きな経験になっただろうに。この悔しさで、来年がんばってほしいものですね。