渋い強豪を渡り歩く男

ピストンズとの契約を終え、完全FAとなっていたPFアントニオ・マクダイスが、スパーズ加入を決断。キャヴス移籍の可能性もありましたが、優勝経験の豊富なチームを選んだようです。
契約は3年1,500万ドルになる模様。3年あれば、そのうち1年は優勝するだろうという、長期的な期待がこもった契約ですな。
やー、これでスパーズがセルツからビッグベイビーをとる話はなくなったね。いかにもスパーズらしい決断ですなぁ。同じポジションで、伸び盛りだけど波のある若手と、伸びしろはないけど強みがはっきりしていて安定感のあるベテランがいたら、後者をとるというね。さすがです。
マクダイスにとっても、いい移籍になるんじゃないでしょうか。ピストンズが崩壊してしまったいま、リングを得るためにはほかの強豪に移る必要があった。そのなかで、プレイタイムがあって、リングに近いのは、おそらくスパーズでしょう。セルツでラシードとコンビを組むっていう方法もあるけど、サラリーがかなり低くなる。キャヴスはヴァレジャオと再契約。シャックもいる。マジックはスパーズに比べると、リングが遠い。レイカーズナゲッツ、マヴス、ジャズ、ブレイザーズはフロントコートがすでに厚い。そうなると、スパーズとホーネッツが残る。ホーネッツはマジックと同じで、まだリングがみえない。結果、スパーズ行きということですな。やー、判断も慎重だ。ベテランだね。

サンアントニオ・スパーズ

  • 1 トニー・パーカー、ジョージ・ヒル、デ=コロ
  • 2 ジノビリ先生、ロジャー・メイソン、マクリントン
  • 3 RJ、フィンリー、ヘアストン
  • 4 ダンカン、マインミ、ブレア、ヘイスリップ、マーカス・ウィリアムズ
  • 5 ボナー、マクダイス
  • HC グレッグ“ポップ”ポポヴィッチ
  • 2巡目37位:PFデファン・ブレア(ピッツバーグ大)
  • 2巡目51位:SGジャック・マクリントン(マイアミ大)
  • 2巡目53位:PGナンド・デ=コロ(フランスリーグ?)

今年のスパーズは、なんといってもRJですね。ダンカンが大ベテランの域に入り、ジノビリ先生がは満身創痍という状況で、スパーズにはパーカーに次ぐ主力が必要だった。RJはこれ以上ないくらいいい補強でしょう。ちょうどいい年齢で、守備も攻撃もできて、協調性が高くて、安定感もある。暮れかけたスパーズの王朝に、大きな支えができたイメージです。パーカー&RJを中心にしながら、ダンカンとジノビリ先生がサポートしていく形で、あと数年は強豪の地位を維持できそう。その間にヒルやブレアが育てば、強さは続くでしょう。スパーズのチーム編成は見事だ。
新人は3名。ナンドデコロはこういう表記でいいのかなぁ。やー、わからん。ほんと多国籍化してきたなぁ。スパーズは地味にフランス人を増やしていますね。パーカー、コロ、マインミ。この調子でペトロやディアワラもとってきて、フレンチ・コネクションをつくったらおもしろいなぁ。コロ、パーカー、ディアワラ、マインミ、ペトロがコートに並んだらもう完全にフランス代表。やー、でもそういうおもしろ要素はこのチームは導入しないだろうなー。
や、ブレアをとったのも、さすがの一言ですね。なぜ1巡目で指名されなかったんだろう。不思議。少なくともリバウンドをとることに関しては、戦力になるプレイヤーだと思いますけどねぇ。体がしっかりしていて、腕が驚異的に長くて、プレイがハードなんだから、確実に計算できますよ。ここまで落ちるとは思わなかった。びっくり。ブレアは笑顔が多くて、人柄もよさそうなので、ベンチでも文句は言わないでしょう。うまくいけば、4番ブレア5番ダンカンっていうスタートもあるかもしれないね。やー、楽しみだ。