東北楽天イーグルス
- 作者: 田崎健太
- 出版社/メーカー: 学習研究社
- 発売日: 2008/03
- メディア: 新書
- 購入: 2人 クリック: 9回
- この商品を含むブログ (10件) を見る
これ、書名は「楽天が巨人に勝つ日」となっていますが、メインテーマは楽天と巨人の関係ではありません。テーマは、イーグルスやホークス、マリーンズ、四国アイランドリーグなどが、いままでの球界にはなかった新しい発想で球団経営をしはじめた、ということです。サブタイトルの「スポーツビジネス下克上」のほうが、内容にあっている。
やー、イーグルス経営陣っておもしろいですねぇ。彼らが球界の慣例にとらわれず、自由に球団経営をしてきた結果、ほかのチームがその影響を受けはじめた、というのがおもしろかった。たとえば、甲子園のあの横長電光掲示板も、もとはイーグルス経営陣が海外のスタジアムでみて、日本に導入したものなんだってね。それをマリスタや甲子園がさらに真似したと。なるほどなー。
ほかにも、テレビ放映権料に頼らないとか、球場周辺で朝からイベントをやるとか、いろいろおもしろいとりくみが紹介されていました。や、勉強になった。でもまぁ、いいところばっかりで、欠点の紹介がないのはちょっとアレだね。
あと、本全体にてにをはの間違いや誤字・脱字が大量に残っているのも、もったいないなぁ。テーマも内容もおもしろいのに、本として仕上がっていない。まぁ、急いで書いたんでしょうね。後発の新書は大変だな。怖い怖い。
やー、しかし近鉄バファローズがなくなったときにはやるせない気持ちになったものだけど、結果としてこういう新しい流れがうまれて、プロ野球がいい方向に変わりはじめたっていうのは、なんともまぁ、因果な話ですな。まぁでも、紆余曲折あったけど、プロ野球の未来には希望がもてそうなので、それはよかったんじゃないでしょうか。これからも野球は楽しそうです。よかった。