The Kiss Before Dying

おもしろかった!やー、名作だと言われている本は、やっぱり本当におもしろいものですな。構成が素晴らしい。シンプルでありながら、最後まで刺激的。読後感が最高です。読んで損なし。以下、ネタバレありません。
死の接吻。海外ミステリーの名作ランキングによく登場する作品です。
色男が恋人を妊娠させておいて、出産を許さず、その女性を殺そうとするという、とんでもない話。
三部構成で描かれていて、とにかくもうその構成が絶妙。恋愛ではじまったストーリーが、第二部、第三部と進むと、内容も文体も変わっていく。その変化が話の主軸にぴったりとよりそっていて、本当にお見事です。ラストがまたよくて、終盤はぐいぐい引きこまれて現実感を失いながら読んだ。周囲の風景がみえなくなって、本に没入する感じ。活字にダイブした。やー、これはもう、なにを書いてもネタバレになっちゃうから、なにも書かないでおこう。シンプルでうまいミステリーが好きな人はぜひ。