ビリー・ドノヴァン

今週のNCAA放送は、ケンタッキー大学ワイルドキャッツフロリダ大学ゲイターズの一戦。またフロリダか。こないだもフロリダだったなぁ。去年のメンバーが残ることを想定して、放送の枠をとっておいたのかねぇ。有名大学だけでも数十校あるのに、2回連続フロリダだなんて、不思議だなぁ。なんだろう。
試合はホームのフロリダ大がリードする展開。マンツーマンで強く当たってしっかり守って、SFニック・カレーサスとCマーリース・スパイツを中心に、的確な攻撃をする。堅実な試合運び。やー、フロリダ大は1・2年生中心なのにバランスよく仕上がっているねぇ。ドノヴァンHCの力量が感じられる。オフェンス、ディフェンスともに相手を上回っていた。追い上げられても崩れない。強いチームになりそう。ただ、若いだけあって、詰めの甘さも目立っていた。10点のリードを保てずにするっと追いつかれちゃったり、ラスト5秒で相手に自由にプレイさせちゃって、同点のスリーポインターを決められたり。結果的にオーバータイムもしっかり攻めて勝ったからいいけど、ちょっともろいね。そこを改善しないと、もう一つ上のレベルの相手には勝てないのでは。
ケンタッキー大は4年生PGラメル・ブラッドリーと1年生PFパトリック・パターソンを中心に反撃。でもついていくのが精一杯。怪我人がいて層が薄くなっているらしく、総合力で劣っていた。フロリダ大がフリースローをずるずる落としていたから点差が開かずにいい試合になっていたけど、そこが互角だったら完敗だったね。駒不足を補うために、ブラッドリーはここ数試合ずっとフルタイム出場が続いているらしい。大変だなぁ。彼はこの日も45分出続けて23p4r2a。スリーポイント3-7。オーバータイムにもちこむ同点スリーを決めたのも彼。パターソンは15p8r3a。ほかに積極的だったのはSFジョー・クロウフォードとSGデリック・ジャスパー。あとは目立たず。主力がもう1枚欲しいところですなー。でも来年になったらブラッドリーはいないんだよね。厳しいなー。
ゲイターズのメンバーは、昨年の主力6名が抜けてすっかり様変わり。SFカレーサスはチーム事情で3番に入っているけど、実際は万能型のガード。42分で24p8r8a。スリ−ポイント1-2、フリースロー13-17。フリースローが上手。セカンドハーフ途中に4投連続で落とす場面があったけど、あとはすべてヒット。オーバータイムにもさくさく決めていた。サイズがあって、ペネトレイトもロングショットもパスもうまい。リバウンドも拾える。キャプテン・カークのようなタイプだな。実況の人には「司令塔」と言われていたけど、シュートタッチがよかったから、シューターとして育てるほうがいいんじゃないだろうか。視野が広くてパスのうまい2番になると思う。
スパイツはサイズに恵まれているけど、プレイがちょっと雑なセンター。31分20p8r4b。ファール4つ。シュートもリバウンドもブロックも光るものをもっているが、まだ荒削り。動きがぎこちないタイプだから、どっちかって言うと守備型かもしらんねぇ。ブロックは非常によかった。当面の課題は、ファウルトラブルを避けることだな。サミュエル・ダレンバートやブレンダン・ヘイウッドみたいな感じ。彼らを一回り小さくしたイメージですな。
フロリダ大は1番が元NBAプレイヤー、ジョン・ルーカスの息子。ジェイ・ルーカス。小さくて気持ちの強いプレイヤー。38分で7p3r1a。エイヴリー・ジョンソンっぽい。ルーカス&カレーサスが冷静で、勝つバスケをしていた。SGのウォルター・ホッジもいい味を出していたなぁ。6th manが似合いそうな、強気なオフガード。フロリダはバックコートがタフで、フロントコートは不安定なチーム。スパイツにまだ安定感がないし、PFのダン・ワーナーも、手を出しすぎてファウルトラブルに陥っていた。スパイツに貫禄がつくと、もっと強いチームになるんじゃないすかねぇ。あ、1年生の控えSF、チャンドラー・パーソンズもいいプレイヤーだったなぁ。無理をせず、的確にプレイを決めていた。29分で6p4r3a2s1b、ターンオーバーゼロ。フリースローを放つときの落ち着きが素晴らしかった。1年だから去年の戦いを経験していないはずなんだけど、勝つことを知っているようにみえたねぇ。やー、それもドノヴァンの功績なのかなぁ。すごいな、ドノヴァン。
そんなわけで、フロリダ大の意外な快進撃を堪能。やー楽しかった楽しかった。NCAAの次回放送予定はアリゾナ大@UCLA。期待のおもしろ新人、ケヴィン・ラヴが登場です。いやー楽しみだなぁ。ラヴっていう名前からしていいよな。アリゾナ大は今度こそベイレスが出てくるといいんだけど、どうかなー。やー、しかしこうやって毎週毎週輝かしい若者をみられるってのは、本当に幸せなことですな。ありがたいありがたい。