デリック・ローズ登場

アリゾナ大@メンフィス大。NBAドラフト08でのトップ5指名が噂される期待のガード、デリック・ローズが登場。
ローズは2番に入り、コンボガードっぽいプレイでスタート。撃ちたがるタイプの1番なんだろうか。序盤はいまいち目立っていなかった。もうひとりの注目プレイヤー、SGクリス・ダグラス=ロバーツも最初の数分間はとくに見せ場なし。メンフィス大よりも、アリゾナ大2番(3番?)のチェイス・バディンジャーが目立っていた。長距離のシュートがあって、ペネトレイトもよく、リバウンドも拾えて、パスもできる。彼がアリゾナ大オフェンスの中心になって、試合を動かしていた。
アリゾナが6、7点リードしたあたりで、メンフィス大がタイムアウトをとって戦術(?)変更。守備を強化して、主導権を奪取した。きつめのマンツーマン。相手のインサイド・プレイヤーをペイントエリアの外に押し出し、さらにアウトサイドのプレーヤーには密着ディフェンス。ってかボールが敵陣にある段階から3〜4人で当たっていた。ペリメーターでも、高めの位置で厳しくチェック。ディフェンスで試合を流れを変えていた。すごいなー。強豪は。
10分経過したあたりから、アリゾナ大はパスの出しどころを失ってまごつき、35秒バイオレーションやターンオーバーを連発。その間、メンフィス大は着々と得点。逆転して10点リードに。メンフィス大は、ディフェンスはどんどん当たるんだけど、オフェンスは無理をせず的確に進めていた。基本的にはスピーディな攻撃で、攻め切れないときはすぐバックコートに戻す。やー、そりゃ強いわな。
ファーストハーフ後半にはメンフィス大のローズ、ダグラス=ロバーツが本領発揮。ダンクやレイアップ、スリーポインターでオフェンス能力をみせつけていた。ふたりのほかにSFロバート・ドジャー、PFショーン・タガートもいい流れで攻めていたなぁ。タレント豊富なチームと言われるのがよくわかる。身長6-9で5番に入っているCジョーイ・ドーシーも、リバウンド、ブロックともに精力的でよかった。体の強さとジャンプ力でインサイドをかためるタイプ。ガードのアントニオ・アンダーソンは、いろんな役割をまんべんなくこなして、チームを機能させていた。PGアンダーソン、SGローズ、SFダグラス=ロバーツ、PFドジャー、Cドーシーがひとつの形になっていたなー。スモールラインナップなんだけど、体の弱さは感じなかった。バックコート3枚は随時ポジションチェンジをして、柔軟にプレイ。賢いチームなんだろうねぇ。
アリゾナ大はセカンドハーフになって、それまでファールトラブルでさがっていたPFジョーダン・ヒルをコートへ。彼が戻ってからはオフェンスが復調。ヒルが5番の位置に入ったことでインサイドに起点をできて、中も外も攻撃が回りはじめた。彼がさがっていたときにインサイドにいたCカーク・ウォルターズもサイズは悪くないんだけど、ペイント内での争いを制圧できていなかった。やっぱり大きさだけじゃなくて、強さや巧さも必要なんだねぇ。
ヒル、バディンジャーのショットが入るようになって、アリゾナ大が点差を7、8にまでつめ、少し勝ち目が出てきた。PGニック・ワイズのスティールもきいていた。彼は相手の小さなスキをどんどんついて、チャンスをつくり出していた。やー、地味なプレイヤーも全力でがんばっているのがいいですなぁ。
でもさすがにメンフィス大のほうが地力に勝っていて、攻められてもきっちりやり返していた。チーム全体の完成度に差があったね。7、8点が最小点差で、だいたい10点をキープしていた。てなわけで結局、メンフィス大が順当に勝ちました。やー、見所の多い試合だったなぁ。
デリック・ローズは数字だけみると万能型PGなんだけど、実際はパスよりシュートやドリブルが好きそうな雰囲気。レイアップが主体になりそう。キッドやデロンみたいな万能型じゃなくて、バロン・デイヴィスやジャマール・クロウフォード、ジョー・ジョンソンみたいな、パスもできるオフガードって感じかなぁ。
クリス・ダグラス=ロバーツはサイズがあってオフェンス・パターンが多彩なSG。スリーポイントラインより少し後ろから撃っても決めていた。NBAのアークをイメージしてるんじゃないすかねぇ。速攻からダンクにいったとき、相手のセンターとぶつかって背中から床に落ちたんだけど、すぐ起きあがって試合に復帰していた。気持ちも強そう。マイケル・フィンリーやカロン・バトラーみたいな感じかなぁ。体が強くなれば、3番で使ってもよさそう。ダウンしたとき観客が「CDR!CDR!」ってコールしてたのがおもしろかった。CDRて(笑)
アリゾナ大はチーム得点王のPGジャリド・ベイレスが練習中に右ひざをひねって欠場。残念。バディンジャー、ヒル、ワイズはよかったけど、ほかのプレイヤーはあまり目立っていなかった。前述の3人にも相手を圧倒するほどの力はなく、試合結果のみならず、内容でも完敗という感じだった。ベイレスがいるとどんなチームなのか、みてみたいなぁ。や、負けはしたものの、いいチームでした。満足満足。
いまの順位表でみると、ローズはウルヴズ、ヒート、ソニックス、ニックス、グリズリーズボブキャッツあたりに行くことになりそうですなぁ。うーん。グリズリーズボブキャッツは若い1番がいるからなぁ。ウルヴズもいちおうフォイがいるしねぇ。ニックスはスターがいるから論外だし。そうすっと、フィットするのはヒートかソニックスかなぁ。ヒートは2月にベテランPGを獲りそうな雰囲気があるから、ソニックスがベストか。つーかアレですな。ソニックスは今年の新人が2番3番だから、来年はすごくやりやすいね。ビーズリーやヒバートを獲ってインサイドをかためてもいいし、ローズやメイヨやゴードンを選んで1番2番で使ってもいい。まぁ少なくとも5位までには入るだろうし、誰か獲れるでしょう。やー、来年のソニックスは楽しみだな。グリーン&ヒバート再結成なんてストーリーがあるかもしれんねぇ。やー、楽しみ楽しみ!