マンガ読みまくり

カボチャの冒険 (バンブーコミックス)

カボチャの冒険 (バンブーコミックス)

猫マンガ。五十嵐大介が愛猫との暮らしをつづったもの。おだやかで素晴らしいよ。
海獣の子供 (1) (IKKI COMIX)

海獣の子供 (1) (IKKI COMIX)

海獣の子供 (2) (IKKI COMIX)

海獣の子供 (2) (IKKI COMIX)

海マンガ。海で生まれた不思議な兄弟の生態を通じて、生命とはなにかってなことを語る作品。マンガとしてすごいのは、猫ではなくて、もちろんこっちです。猫は副業、こっちが本業だね。で、これまた素晴らしい。五十嵐大介は空気を吸って、日光を浴びて暮らしている人だから、空気が描けるんだろうねぇ。人物と風景の一体感がすごいよ。同じタッチで描いているからこそ伝わってくる一体感。雨のシーンなんかもうあまりの素晴らしさに放心しちゃうぜ。やー、彼の作品はどれも描かされてる感じがなくていいね。すべての線を能動的に、意志をもって描いている。決めのコマでペンタッチを変えてるのもいいな〜。表情の見せ方が巧い。急に少女マンガ的な情感あふれる線になるのな。やー、感性が豊かで、技術的にも優れていたら、そりゃいいマンガができあがりますわな。誠実で巧みで、なおかつとてもとてもおもしろい作品。拍手!
イムリ 1巻 (BEAM COMIX)

イムリ 1巻 (BEAM COMIX)

イムリ 2巻 (BEAM COMIX)

イムリ 2巻 (BEAM COMIX)

星マンガ。超能力をもってる宇宙人たちの話。呪術だとか予知夢だとか、超常的なものごとがどかどか出てきますよ。用語集までついてきた。やー、こーれも素晴らしいね。専門用語頻出で「ペット」に近い肌触り。俺は新撰組のマンガに乗り切れてなかったので、三宅乱丈をがっつり読むのは久しぶりです。彼女は作風にクセがあるうえにテーマをころっころ変えるから、追いかけづらいんだよね。やーでもこれは追いかけますよ。おもしろい。人間関係が複雑で、いろんな感情が渦巻いてる。階級社会の問題、親子の愛憎、能力をもつ者とそうでない者の間の友情、派閥間のパワーバランスなどなど、気になる要素が満載。読み応えがあります。今後が楽しみ楽しみ。
ラスト.ワルツ―Secret story tour

ラスト.ワルツ―Secret story tour

山マンガ。いや、山マンガじゃないかな。読み終わったあとに、山が妙に印象に残るんだよねー。やー、しかしこれは説明しづらいマンガだなぁ。連作短編集で、いろんな人の人生を紹介する作品です。おもしろいよ。人間はみんな自分の人生を生きているんだなぁ、って感じ。や、ぜんぜん説明になってねえな。画風がなぜか赤塚藤子ラインをなぞっていて不思議だった。あと小ネタが妙にキャッチーで楽しかったなぁ。草サッカーチームの名前がペットサウンズだったり(笑)この人のことはいままで全然知らなくて、こないだ本屋で10ページくらいの見本を読んで知りました。やー、あの見本いいねぇ。あれは読者開拓に役立ってると思うなぁ。マニアックなマンガはどんどん見本をつくってほしいもんですな。