読了

アビシニアン

アビシニアン

引っ越しによって飼い猫を奪われた女の子が、家出して猫と再会して、いっしょに暮らす話。
よかった。けど、かなり無理のある展開。ちょっと入りきれないところもあった。中学を出たばかりの女子が日本の公園でホームレスになって数年間不自由なく暮らすってのは、現実味がなさすぎるよねぇ。出てくる人がみんな話の流れに乗っているのも、ちょっと不自然だったなぁ。もう少しこう、不穏なものというか、場にそぐわない要素があったほうが、人生らしくなるんじゃないかな。この話は人生っていうよりも、物語って感じだね。人生はこんなに都合よく転がってはいかないのでは。そんなふうに思いました。まぁでもよかった。独特のキレは生きていた。今回はこの一文がいちばん好き。

シナリオは自走する。