尽きることのないシムノン
- 作者: ジョルジュシムノン,Georges Simenon,長島良三
- 出版社/メーカー: 読売新聞社
- 発売日: 1998/10/17
- メディア: 単行本
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面白かった。こないだ読んだ『メグレ罠を張る』は推理色が弱かったんだけど、これは完全に推理ものだった。トランス所長の周囲で不自然なことがいくつも起きて、わけがわからなくなったところで、エミールが事件を解決。謎が解き明かされると、ぜんぶ納得できてすっきりする。探偵事務所の面々もみんな魅力的だし、これはすごく読みやすいシリーズだなぁと思った。ものすごく面白いってわけじゃないけど、シリーズの別の話も読んでみたいなーって気にはなった。
本を読んだ後、あとがきとか別の本を読んで知ってびっくりしたこと。この人、長編を200本以上、中編を200本以上、そして短編・寄稿を1000本以上も書いたそうですよ。人呼んで噦尽きることのない器シムノン。すげー。1400本ってことは、年30本を休まず書き続けて50年くらいかかる計算。すごい。すごすぎる。しかも本人が語ったという記述によると、創作の合間に生涯10,000人の女性と関係をもったそうです。なんだそれ。