ジム・トンプスン『取るに足りない殺人』
- 作者: ジム・トンプスン,三川基好
- 出版社/メーカー: 扶桑社
- 発売日: 2003/09/30
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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彼らの家に、家政婦がやってくる。キャロル・ファーマー。不器量な女。25歳。2人の関係が、3人の関係になる。エリザベス・ウィルモットは災害死補償25,000ドルの生命保険に入っている。映画のフィルムは燃えやすい。ジョー・ウィルモットは頭がいい。
面白かった。こういうのを犯罪小説っていうんだって。俺はミステリーとして読んじゃったなぁ。男女関係、殺人、映画館経営の3つともがうまくいかなくなって、ジョーが窮地に立たされてからの目まぐるしい展開がたまらなかった。トンプスンて面白いなぁ。他のも読んでみよう。
ちなみにこれ、翻訳で読んでいるからなんとも言えないけど、1冊通して文章がすごくかっこいい。ざくざく切り進んでいく感じ。皮肉がきいていて、それでいて冷たくない。読んでいていちばんよかったのは次の1行。やー、ほんとにかっこよかった。
噦エリザベスはひと言だけ「わかったわ」と言った。つまり、まるでわかっていなかったのだ器