不機嫌な職場

不機嫌な職場~なぜ社員同士で協力できないのか (講談社現代新書)

不機嫌な職場~なぜ社員同士で協力できないのか (講談社現代新書)

タイトル通りの本。ギスギスしている職場はなにが悪いのか。職員同士が協力しあわないのが悪いんです。という内容。
やー、これはあんまり参考にならないなぁ。協力することのよさとその具体例が書かれているんだけど、理論にも事例にもぜんぜん魅力がない。
ここに書かれているのは、仕事をうまくやる方法なんだよね。とにかくうまくやる方法だけがつらつらと書いてある。でも、仕事をうまくやるのと、いい仕事をするのは、全然違うよな。俺はいい仕事がしたい。うまくなくてもいい。
まぁ、これは俺の職種にはあわない本なんだろうな。ギスギスしているくらいじゃないと、仕事にならんからね。本の選択を誤ったかなー。
この本のなかで参考になったのはふたつ。
ひとつは「属人性」という考え方。特定の職員にしかできない仕事があると、なにかあったときに誰もカバーできなくて、トラブルのもとになると。仕事が人に属しているから属人性。そういう性質をもたせないほうがいいですよー、という話ですね。その通りだと思います。
もうひとつは、2種類の信頼があるという話。能力への信頼と、意図への信頼。能力もやる気もある人には仕事を任せられる。任せた相手が失敗したら、能力が足りなかったのか、本人の意図がずれていたのか、判別してから注意すべきだと。がんばったけど力不足で失敗した部下に「やる気を出せ」と言ってもしょうがない、ということですね。なるほどなぁ、と思いました。同僚を信頼しているつもりではあったけど、どんな意味で信頼しているか、考えたことはなかった。これも勉強になりました。
まぁ、こうして考えてみると、1時間半で読めて2つ勉強になったんだから、これでいいのか。