うたう警官

うたう警官

うたう警官

この間放送された「警官の血」というテレビドラマがおもしろかったので、そのドラマの原作を書いた、佐々木譲さんの本を読んでみました。警官の血はもう話を知っているから、別の本を。警察小説です。
やー、おもしろかったおもしろかった。これは娯楽小説ですね。いろいろと無理があるけれど、総合的におもしろい。
警官殺しの疑いをかけられた警官が、逃げ回る話です。指名手配をかけられ、発砲許可まで発令された状況で、北海道内を逃げ回ります。
逃亡中の警官は近々、警察の不祥事について証言する予定になっていました。それを知った同僚たちは、事件はでっち上げで、発砲許可は口封じのためなのではないか、という疑念を抱きます。そして、容疑者の逃亡を助けようとする警官が現れます。警官対警官。追う警官、逃げる警官、真犯人を捜す警官。警官だらけの大捕物が展開されます。
いやー、本当に警官ばっかりですわ。警察小説ってすごいなぁ。この小説、警官と犯罪者以外はほとんど出てこなかったんじゃないかなぁ。質屋くらいですかねぇ。その他の人は。そのくらい警察警察した本です。や、殺人事件というミステリーあり、逃亡というアクションあり、逃亡支援のチームワークありで、盛りだくさんでしたよ。映像っぽい文章だったなぁ。絵にならないことを表現した文章はなくて、どの文章も、映像がすぐに浮かぶ感じ。映画化されるってのが、すごくよくわかります。