あと1分

矢沢ラジオがはじまりますよ〜。AM1242ですよ〜。前の番組の男が矢沢を半笑いで紹介しやがった。なんだこの失礼な馬鹿は。
はじまりました。

  • 放送聞きながらガスガスメモしましたー。テープ起こしじゃないから詳細はグズグズ。ご了承ください。
  • いきなりディレクターが熱い!すげえ!矢沢の歌を子守唄に育った男!
  • 矢沢永吉オールナイトニッポンです。よろしく」
  • ディレクターは入社試験のとき履歴書のいっしょに番組をやりたい人の欄に「矢沢永吉」って書いた人。子どものころ、母親の影響で矢沢を聴き、意味もわからずにサンバディーズナイトを歌っていたそうです。
  • 「いいねぇ。意味わからずにねぇ」
  • まず、ディレクター思い出の曲「SOMEBODY'S NIGHT」
  • アシスタント登場。スギサキミカという人。
  • 「僕の歌は意外と大人っぽいから」
  • 「僕のラブソングとか言うのは、奥をぐっとねじるようなメロディラインを書いたりするので、作詞家もぐっとそれに入ってくるよね」
  • 「毎年早くて、やること多くて、去年はクラシックやったから、今年はライブハウスでギンギンのロックやろうか。オーケー」
  • 「早いですよ。やることある人は」
  • 「矢沢が言ったとか。矢沢がやったとか。あれなんで?本人ぜんぜんふつうなんだけどね」
  • 「思ってたことパンパンパンパン言ってたのが、伝説とか言われたんでしょうね」
  • 「スタジオに入ったらみんな『おはよう』って。夜は『こんばんは』じゃないんですか?って聞きましたね。それは覚えてます。それを純ととるか、ピュアととるか、バカととるか、わからないですけどね」
  • 「YOUR SONGっていうのは、聴く側のためのミックスダウン。だったらついでに、僕がいいっていうのはやめて、リクエストとっちゃおうって」
  • 「ときは同じくして、ロッキンジャパンなんて出たでしょ?でもロッキンジャパン来てる人なんて、矢沢の本物のライブみたことないでしょ?ビールのCM出てるおじさんだと思ってる。渋谷陽一さんが口説いた言葉もそれだからね。矢沢さん、矢沢の本物のライブをみたことがない、サマーフェスティバルの客に、本物のライブみせようよって。これ、口説き文句だよね。それで出ようって思った。それで出たらすごかったですよ。タオル投げなんてさ、あれ、噂になってるんだよね。のってくれ、Ha〜って言ったら、のってくるのね。それで終わったあとの感想をみたら『噂のタオル投げができました』って。それはすごかったですよね」
  • 「メロディはガンガン書けるの。詞は書けないんだよね」
  • 矢沢が詞を書いた曲ってことで「夏の終り」
  • メールコーナーか。矢沢さんが歌舞伎町をポルシェでドライブ中、故障して車を捨てて帰った。本当ですか?
  • 「ありえないね。あんないい車、誰が捨てて帰ります?」
  • メール。若いころの矢沢さんは、全国の暴走族を束ねていた?
  • 「ぜんぶ嘘。ただね、ぐれてるというか、冗談じゃねえぞって思うときがみんなあるじゃない。そういうファンが多かったですね。僕はそういうようなことをガンガン言ってたでしょう。貫けとか。それね、僕、みんなに言ってたんじゃなくて、自分に言ってたんだと思う。それを、青春の時期に聴いて、会場に駆けつけてみようと思った人はいっぱいいたよね。ただ僕は、束ねてはいないです」
  • 「あのころ、矢沢がまだ27歳くらいのときはすごかったですよ。どこにいっても会場拒否が起きるしね。男がステージにあがって抱きしめてくるし。すごかったんだから。左から男があがって抱きついてきて、右からあがった男が叫んでいるし、すごかったよね」
  • 「でもロックを定着させようとがんばったわけですよ。楽しもうぜって。だからいま、会場拒否なんてないでしょう。あのころ、パンクの世界的な外タレには貸しても、矢沢には貸さないっていう時代よ。社会問題になったからね」
  • 「それはでも、そのあともそうでしょう。BOOWYなんかも、布袋なんかも、氷室も、そうじゃない?僕のあとの時代をつくったでしょう?」
  • そして「ダイアモンドムーン」
  • メール。取材を頼まれた矢沢さん、現場に現れたら、事前の打ち合わせと違っていて、俺はいいけど矢沢はなんて言うのかな?と言ったとか?
  • 「それはあったのかもしれないね。僕、無意識のうちに矢沢はねって言うからね。自己顕示欲なのか、ナルシストなのか。決して意識的ではないんだけどね。それだけ熱いんですよ。バカと熱いのは紙一重だからね。いつのまにかそういうこと言ってるらしいですよ。フィルムなんかみたら、言ってるんだよ。実際。変なヤツですよ。僕は客観的に自分をみようとしてるのかもしれない。でもそれは大事なことですよ。たぶんね、ステージ立ってるときも、プライベートも、いっしょなんですよ。でもステージ立ってるときはここを強調したいって、ありますからね。それは演出ですよね」
  • プライベートはみえないって思いますけど。
  • 「よくインタビューで聞かれますよ。矢沢さんはどんなお酒を飲むんですか?って。僕は酒をきれいに飲んで、自分を失わないで、って、嫌いなんだよね。僕は失いたい。人に迷惑かけるのはよくないけれど、迷惑かけないなら、僕は失いたいね。失ってたすけられること、いっぱいあるよ。僕は酒にたすけられてる。僕は酒は不可欠だと思ってるよ。でも二日酔いはきつい。でもね、二日から三日あけたあとのドライ・マティーニはサイコー」
  • まずは矢沢さんが音楽をやろうと思ったきっかけは?
  • 「高一だな。ものすごいバンドブームがきて。自分たちで曲をつくって、自分たちでやる。猫も杓子もバンドをつくって解散する時代ですよ。それでトドメを、はっきりさせたのがビートルズですよ。板金をやろうなんて言ってたのが、ビートルズを聴いてぜんぶ吹っ飛んだね。ただ、一国一城の主になるってのは共通してる。人に使われるんじゃないってのは共通してるよね」
  • 「いまの若い人の時代でも、おじいちゃんの時代でも、俺の時代でも、変わらないよ。やるヤツはやる」
  • 「いまの人にはわかりにくい言葉かもわからないけどね、小学校4年生のとき、はじめてアルバイトしたのね。秋の終わりだよね。いまみたいに温暖化じゃないから、寒いのが近づいてくるのがわかるのよ。近所のおばさんがこっちこいって言うからいったわけ。僕たち母屋の石を運んでって言った。それで俺たち1時間かけて運んだわけ。だんだん暗くなってきて。そしたらおばさんが素うどんをとってくれたわけ。それが嬉しくてね。で、おだちんよって言って、10円をくれたわけ。いまで言うと1,000円札1枚くらいかな。それをくれたわけ。そのときに僕はね、働くってこういうことかって思ったね。働くって魅力的だなって思った。わかりますこれ?そのとき僕ね、働きたいって思った。働いて自分が自由に使える金がほしいと思った。それが金持ちになりたいっていうもとになってるね」
  • ビートルズのナンバー「プリーズミスターポストマン」
  • メール。世界で通用する日本のロックンロールは矢沢さんだと確信してるんですが、そんな矢沢さんが世界で渡りあったミュージシャンは誰ですか?
  • 「キャロル終わったあとすぐ、トム・マックっていう人とやったんですよ。そうしたらぜんぶ一発録りだったんです。すごかったですよ。いま思うと、バジェットの問題もあったんだろうけどね。そのときのミュージシャンの人のテクニックのすごさ、びっくりしたね。日本ではロックとかキャロルとかへちまとか言うけど。それからドゥービー・ブラザーズとか、あの7万人集まるイベントとかやって、今日にいたるわけですけど」
  • 「そういうところでは、矢沢も末席なんですね。それでぽろっと一言出たんです。日本の企業ってすごいねって言うわけですよ。野球選手とかサッカーでも。イチローさんにしても松井さんにしても、どれだけ日本に貢献したかわからないね。いまなんかはものすごくおもしろい時代になりましたね」
  • 世界に近づいてる実感はありますか?
  • 「僕がですか?とんでもない。でも音楽は共通だから、仲間は増えてるよね。トップクラスのパーカッショニストが、ギタリストが、集まってくれるからね。でも後楽園終わってアメリカいってよかったね。あれがなかったらYOUR SONGSもなかったですよ。世界はすげえじゃんって思ったことが、武道館5DAYSやれることのもとになってるんじゃないですか?」
  • イチローがおもしろいこと言ってたね。ワールドは化け物みたいなものの巣なんじゃないかって思ったって。でもあれ?やれるんじゃないかって思ったときから、冗談じゃねえよって思ったって。やれるんですよ。オリジナリティをもってやればね」
  • 「僕はね、笑い話だけど、ドゥービー・ブラザーズに会ったときには外タレだって思ったけど、いっしょにやって、あるときわかったんだよね。俺たち仲間だよねって。それで上下関係ができてくる。そうするとアメリカは、金を払ったヤツがえらいんだ。そうしたら、金を払ってるのは矢沢なんだよ。それで、君たちは世界のドゥービーブラザーズだけど、俺は日本の矢沢だって言ったら、ものすごいフレンドになる。もっと。アメリカ人はおもしろい。言い切ったら認めるんだ。いい仲間になるんですよ」
  • ドゥービー・ブラザーズの「リッスントゥザミュージック」。こないだシークレットできてたんですよ。ある企業のパーティで。僕、遊びにいったんですよ。そうしたら永ちゃん歌えよっていうから、リッスントゥザミュージック歌ったよ。
  • メール。ここ数年、さまざまな音楽イベントに出演されてますが、やるね!と思うグループは誰ですか?
  • 「いや〜、いっぱいいるよね。いまの若手。色があるよね。素晴らしいことだと思うし、ジャパニーズロックができてきてるなって思いますね。キャロルがあって、BOOWYがあって、B'Zがあって、ウルフルズもいいじゃない。色っていうのは個性でもあるし、顔だったり、それがものすごいオリジナリティだったりするじゃない。やっぱりね、なになに風ってのはダメですよ。それはすごく感じますね。いま女性のシンガーでも歌がうまいのどんどん出てきてますよね。歌がうまいか、勢いでぶちこわすか、どっちかにしたいね。中途半端はダメだね。歌がダメでも危険なのは、それは色があっていいよね。やっぱりね、自己顕示欲が強くなきゃダメなのよ。ナルシストじゃなきゃ。ナルシストっていうと変なイメージがあるけどね、ナルシストってグレイトですよ。やっぱりね、人の前に出る人はナルシストじゃないとダメ」
  • メール。うちの母が矢沢さんの「ライブに来た人、みんなに子どもを生ませたい」にぐっとくるそうですが、矢沢さんはステージから女性をみていたりするんですか?
  • 「ちょっと待って。俺、子どもを生ませたいって言ったことない。ただね、噂って怖いよね、矢沢さんの子ども生んだって言われることだってあるって言ったことはある。いや〜もうこれはねー、自分の名誉のために言いたい」
  • ここで「アリよさらば」。矢沢さん、演技どうでしたか?
  • 「イモだね。がんばりました。そのときは一生懸命だから自分をなぐさめながら、思ったんだよ。でも2、3年たってみました。冷静にみれるんだよね。なんなのこいつって思ったよ。ぜんぶ嘘っぽいね。やっぱりね、役者さんなめちゃいかんですよ。昔インタビューで言いましたよ。ミュージシャンがドラマやるなんて失礼だって。言ってる自分がやってるんだからね。本当に、まずいことしたと思いますよ」
  • メール。矢沢さんは以前、事務所のスタッフの方に不動産でお前のために部屋を借りたからお前いけって言ったそうですが、どうしてそんなに気前のいいことができるんですか?
  • 「それは事実じゃないです。部屋を探してるってヤツがいて、頭金がいるならかすっていうスタッフもいますよね」
  • 1回目、散々な目にあう、2回目、おとしまえ、3回目、余裕。その言葉を支えに生きています。矢沢さん、最近ではどうなんですか?
  • 「僕はこれ、若いときに言ったことなんだけど、若いころは生意気だったからね。いまも生意気だと思う人いるかもしれないけど。これね、たぶん言葉にも酔ってたんじゃないですか?事実、そういう出来事が起きてますね。やられた、待ってろ、次、余裕みたいな。男ってそういう言葉が好きじゃないですか。そういうこといっぱい起きますよ。芸能界もそうじゃないですか?自分より格上の人がきて、挨拶しなかったらあとで言われるみたいな。でもいいですよね。相撲の世界なんか、あれこそ本当の実力の世界で、勝った人が横綱になっていく。年齢なんて関係ない。だから短い時間に最高のパワーを出して上にいかなきゃいけない。でも、だからお前やれみたいなね。なんの話だっけ?」
  • 最近どうという。
  • 「最近もなにも、僕いろいろあったし?アーティストで僕くらいいろんなことがあった人はいないと思いますよ。ちょっとキザなことを言いますけど、僕、いろいろあったけど、1回もギブアップしてないんですよね。武道館も今年、5DAYS即完状態ですからね。逃げないで、真正面で受けてよかったな〜って思いますよね。トラブルが起きたときは、勘弁してよの連続ですよ。でもいまはね、あのとき逃げなくてよかったなって思いますね。みなさんも人生生きてりゃいろんなことがあるよ。なきゃ嘘だからね。でもそのとき、逃げたいとか、人のせいにしたいとか、電信柱のうしろに隠れたいとか、あるのが人間よ。でもね、逃げないでやったら、あとの喜びはすごいよ〜。倍増よ。お互いにがんばりたいと思います」
  • YOUR SONGSの6に入ってる曲。「リナ」
  • メール。100回目公演は、1回目と同じことやってもいいんじゃない?って言ってましたが、本当ですか?
  • 「僕もね、困ってるのよね。盛り上がっちゃってるんだよね。だからやらざるをえないところまできちゃってるんだけど、僕はやるとは言ってないんだよね。スポーツ紙にどうするんですかって聞かれるから、ファンの人で「1回目と同じことやったらどうですか」って、おもしろいことを言う人もいるんだっていうようなことを言ったんだよね。そうしたら、やるってことになっちゃってたんだよね。僕ね、それで武道館の1回目のテープを出してみてみたんだけどね、いい曲が並んでるんだよ。でもね、1回目の武道館に来てた人がね、来てたらいいだろうね。そのとき20代だったらね、50代ですよね。そういう年になるといろいろあるじゃない。それが今回また来たら、いろいろよぎるじゃないですか。音楽ってすごいですよね。僕の会場っておかげさまで、10代から60代までね、いろいろ来てるんだよね。ロッキンジャパンやライジングサンや、コマーシャルなんかも影響あるんじゃないですか。まぁでも、生ですから、わかりませんよね。会場でお会いしましょう」
  • けっこう軽快なロックです。「ロックンロールドラッグ」
  • いまの矢沢永吉に声をかけるとしたら?
  • 「僕がですか?そうですね、よかったね、ですかね。やっぱりいろいろありましたからね。あらためて思うのは、音楽好きだなとか、ライブ好きだなってこと。音楽をずっとやれてることの嬉しさですかね。そう思うと、よかったね、ですね。形とか色は変わるんですけど、ドキドキしたいとか、わくわくしたいとか、それは変わらない。ライブはいいですよ。あそこにぜんぶありますよ。男ってバカで単純ですよ。わかりやすいわけよ。わかりやすいから、そういうふうに走るわけ。そこで倒れるヤツと、また立ち上がるヤツと、いるわけです。それを繰り返してここにいる。だから、よかったね。そういうところですね。武道館で会いましょう」
  • ずっと少年のように、キラキラと輝いていてください。
  • 「ありがとうございます。本当に嬉しいです」
  • 最後にメッセージを。
  • 「いや〜もう、言いたいこと言ったからね。10代にこんな言葉でいいのかって思ったんだけど、ディレクターがいいって言ったしね。世代が違っても、ドキドキするとか、音楽で酔えるとか、あるはずなんで、もし機会がありましたら、矢沢のモノホンのライブ、みにきてください。どうも!」