四月大歌舞伎@歌舞伎座(銀座)

歌舞伎をみにいってきました。歌舞伎をみるのも歌舞伎座にいくのも初めて。やー、歌舞伎座っておもしろいね。外観は巨大ロボットみたいに異様なでかさなんだけど、中に入ってみると狭いのな。不思議な建物だー。
俺は夜の部のチケットをとっていたんだけど、仕事がおして遅刻。前半の演目を見逃してしまいました。襲名披露の口上と、後半2本の演目を楽しんできたよ。
口上は15人くらいの役者がずらりと並んで、順番にお祝いを言っていく形式。落語の襲名披露と似た感じ。やー、役者のみなさんひとりひとりに味があってよかった。女形の人はしゃべり方も手のつき方も他の人とは違っていて、職人だなーと思った。そういえば、屋号によって着物の色が違うんだね。ファンになったらあの色が好きになるだろうなぁ。やー、伝統芸能おもしれえ。ほとんどが知らない役者さんだったけど、中村勘三郎中村獅童は俺でもわかったよ。獅童ってでかいのな。動作も発声も大袈裟で、ちょっと笑ってしまった。
演目1本目は角力場。すもうの勝ち負けにじつは色恋沙汰がからんでいて、人気力士が負けちゃったもんだから、こんがらがってさぁ大変って話。だったんだけど、開演直前にごはんを食べたら芝居中に眠気のピークがきてしまい、力士と若旦那が会話するシーンでうとうとしてしまった。無念。睡眠時間をけずりすぎだな。昼に仕事してたときが気力のピークだった。むうー。
2本目は魚屋宗五郎。これは最初から最後までちゃんとみたよ(殴)魚屋一家のお芝居。主人の妹が奉公先で手討ちにされちゃって、それがしかも勘違いだって噂で、嗚呼悲しいね世の中無情だねって話。勘違いとはいえ殿様相手じゃ文句も言えず、主人は妹を悼みつつヤケ酒を飲むのでした。が、静かに一杯のつもりが、気がつけば椀で一杯、さらには樽で一杯と、主人が飲んべえ魂を炸裂。あっという間にいい気分になっちゃって、結局、酒の勢いで奉公先の殿様に怒鳴りこみしちゃいました(笑)やー、飲んべえ主人の口調&服装の乱れっぷりが他人事とは思えず、爆笑してしまったよ。みなさんすみませんすみません。俺ふだんあんな感じなんだね。ありゃひどい。俺あんな人といっしょに飲みたくないよ(死)しかし飲んべえ役の中村勘三郎がよかったな〜。舌がまわらなくなっていく経過とか、足下がおぼつかない感じとか、いろいろ我慢できなくなっちゃう勢いとか、酒飲みの可笑しさをこれでもかと表現してました。あのねー、言いすぎちゃうところが、耳が痛かったね。やー、みなさんほんとすみません。つうわけで、しょうもない怒鳴りこみ劇が繰り広げられたわけですが、殿様と家老の粋なはからいで無礼は不問となり、妹を陥れた悪党も追放されて、めでたしめでたしでした。や、あれは話の筋うんぬんより飲んべえの勢いがポイントになってる芝居だな。やー、おもしろかった。あんまり歌舞伎っぽくなかったけど、個人的にはすごく楽しかったです。あ、でも殺陣のシーンは歌舞伎的でよかったなぁ。千鳥足の殺陣だったけどね(笑)
やー、歌舞伎またみにいきたいな。今度は昼にいってみようかしら。昼だったら居眠りしないだろうし(殴)