覚え書き

  • 北村薫『冬のオペラ』落ち着いた文章で読みやすかった。かんなぎ先生が事件の全貌をあまりにも早く理解してしまうのが可笑しかった。
  • ジェームズ・ケイン『郵便配達は二度ベルを鳴らす』タイトルから想像した内容とは違ってたけどよかった。レストランを経営する夫婦のもとに若い風来坊がやってきて、妻と男が不倫をして、2人が旦那の殺害計画を立てる話。完全犯罪を実行するときの機転や、裁判所での駆け引きを読んで、いいサスペンスだと思っていたら、ハイライトは最後に待っていた。苦いけどいい味だった。
  • 宮沢章夫『よくわからないねじ』キクちゃん(id:tatibana880)から本のバトンを受けとって、どんな作家が好きだったか思い出してたときに、宮沢さんが思い浮かんだ。あらためて読んでみようと思って、図書館で借りてきた。面白かった。世の中の変なことに勝手に気づく力って、役に立たないけどいいものだよね。「人はときとして、九州人になる」とか「渡辺はナベさんである。けっしてワタちゃんとか、ワーさんとは呼ばない」とか、面白かった。無駄万歳。